口臭の原因は様々ですが、加齢によってそうした原因が複合的に合わさってくるため、臭いも幾分変わってきます。ここでは加齢とともに変化する口臭について詳しく解説します。

加齢による口臭とは

年をとると、どんな人でも口臭症のリスクが高まります。それは唾液腺の機能が低下するからです。唾液腺は、口腔内を湿潤な環境に保つための唾液を分泌している組織です。わかり頃はこの組織の機能が正常に働いているため、安静時にも十分な量の唾液が分泌されています。それが加齢によって段々の機能が衰え、安静時だけでなく、食事の際にも十分な量の唾液が分泌されなくなってしまうのです。

唾液による重要な機能

唾液の分泌が低下すると、具体的にどのようなメカニズムで口臭が発生するのか、気になるところですよね。まず安静時に唾液の分泌量が低下すると、抗菌作用や殺菌作用が正常に働かなくなります。そうすると、口腔内細菌が増えて、口臭の原因物質が発生しやすくなります。次に、食事の際に唾液の分泌量が低下すると、咀嚼した食べ物が口腔内に残留しやすくなるため、これもまた口臭の原因となり得るのです。

虫歯や歯周病が増える

加齢に伴って、虫歯や歯周病が増えるという点も、口臭の増加につながっています。若い人よりも高齢者の方が確実に、虫歯や歯周病の罹患者が多いため、その分、口臭症患者も増えてくるのです。

全身疾患による口臭

口臭が発生する原因は、口腔内だけに留まりません。胃潰瘍や糖尿病といった全身疾患とも関連が深いのが口臭症なのです。そして、高齢になるほど、これらの全身疾患を発症する確率も高まりますので、その結果として口臭症患者も増えるのです。

加齢に伴うニオイの変化とは?

さて、ここまで加齢によって様々な口臭リスクが高まっていくと述べましたが、ニオイの変化についても知りたいところですよね。実際、高齢者独特の口のニオイというは存在しません。なぜなら、口臭というのは、その原因に応じたニオイがあるからです。ただ、高齢になるほど、上述したような複数の原因が絡み合っていきますので、ある意味で独特なニオイを発するようになるともいえます。

まとめ

口臭のリスクは、加齢に伴ってどんどん上がっていきます。それとともに、複合的な要因によって口臭が生じるため、ニオイも複雑なものへと変化していきます。そうした特性を理解した上で、加齢に応じた口臭対策をとっていく必要があります。