口臭が気になるからといって、何でもかんでも病的なものと判断するのは間違いです。なぜなら至って健康な人にも口臭があるからです。それを専門的には生理的口臭と呼んでいます。そんな生理的口臭について、いくつかある種類や発生するメカニズムを中心に詳しく解説します。
起床時の口臭
ほどんどの人は、起床時に口臭が発生しています。おそらく皆さんも覚えがありますよね。これは、就寝中に唾液の分泌が低下することが主な原因となっています。唾液には細菌の繁殖を抑える作用が備わっていますので、分泌が低下することで細菌の進んでしまうのです。その結果、口臭が発生します。
空腹時の口臭
あまり気にしたことはないかもしれませんが、私たちは空腹時に生理的口臭が発生しています。これは空腹時に唾液の分泌が低下していることも影響しています。食事をしている時は、唾液の分泌が活発なので、口臭も抑えられているのです。
加齢による口臭
年を取ると、その分だけ口臭が目立つようになります。これも身の回りの方を思い浮かべると、素直に頷けるかと思います。加齢によって増加する口臭は、やはり唾液分泌の減少です。唾液腺の機能は加齢とともに衰えていくので、分泌量も低下するのです。そうして口臭が生じるようになります。
月経時の口臭
女性の場合、月経時に口臭がきつくなった経験はありませんか?実は月経時には、ホルモンの乱れから口臭が生じやすくなる傾向にあります。ですので、月経時に口臭が目立っているからといって、病気だとは思わないようにしましょう。それはある意味で生理的現象といえますので、健康な人でも発生する口臭と捉えられます。
飲食物による口臭
その日食べたものや前日食べたものが口臭に現れることがありますが、これは厳密にいうと生理的口臭には含まれません。ただ、健康な人にも生じうる口臭としては、ひとつの例として挙げることができます。例えば、ニンニクやタマネギ、ニラ、ラッキョウといった食品を食べると、誰でも口臭が発生しますよね。また、タバコやアルコールといった嗜好品によっても口臭が発生しますが、病的なものではありません。
まとめ
このように、口臭の中には誰にでも発生しうる種類のものが存在しますので、口臭が気になった際には、まずその原因について考えましょう。病気でなければ、特に気にする必要はありません。食品や嗜好品が関係している場合は、習慣を改めることをお勧めします。