口臭症には、ニオイの三大原因物質というものがあります。世間で口臭に悩まされている人のほとんどは、これら3つの原因物質に関連した口臭症と考えられます。ここではそんなニオイの3大原因物質について詳しく解説します。
ニオイの3大原因物質とは
口臭症の原因となる物質は、硫化水素、メチルメルカプタン、ジメチルサルファイドの3つが代表的です。これらをニオイの3大原因物質と呼んでいます。それぞれニオイの特性や発生原因が異なりますので、個別に見ていきましょう。
硫化水素
硫化水素は、腐った卵のような臭いのする物質です。生理的口臭に関与するのがこの硫化水素で、朝起きた時や強いストレスがかかった時などに顕著に現れます。そういった意味で、誰にでもある口臭といえるでしょう。もちろん、口腔衛生状態によっては、口臭の強さが大きく変わってきますので、個人差も大きくなります。
メチルメルカプタン
メチルメルカプタンは、歯周病菌が産生する物質です。野菜が腐ったような臭いがするので、口臭の中でもかなり強烈です。歯周病の症状が重たい人は、それだけメチルメルカプタンも量も増えますので、口臭もきつくなります。
ジメチルサルファイド
ジメチルサルファイドは、口腔ではなく、胃腸に異常がある場合に発生しやすくなる口臭原因物質です。胃炎や腸炎などによって胃腸の環境が悪くなると、ジメチルサルファイドという生ゴミのような臭いの物質が産生されます。これもまた強烈なニオイを発するため、口臭の主な原因となっているのです。
口臭原因物質を発生させないために
唾液の分泌量をコントロールする
硫化水素は主に唾液の分泌量が低下した際に発生しやすくなるため、常に唾液が正常量分泌されるようコントロールすることが大切です。口呼吸をしている人は鼻呼吸に改め、ストレスがかかりやすい人はストレスの解消法などのストレスコントロールを意識しましょう。
歯周病を治療する
メチルメルカプタンは、歯周病菌由来の口臭原因物質ですので、根本的な原因である歯周病の治療が不可欠です。
胃腸の不調を改善する
ジメチルサルファイドは胃腸の不調によって生じる口臭原因物質ですので、それらの原因疾患を内科で治療することが重要といえます。
まとめ
口臭の原因となっている物質は、上述したような3つに集約されます。逆にいえば、これら3つを対策することで、ほとんどの口臭を防止できますので、対策を講じる価値は十分あるといえるでしょう。