口臭との関わりが深いものといえば、まず頭に浮かぶのが歯垢や歯石ですよね。これらがたまっていると、当然のごとく口臭が発生することがあります。それともうひとつ、口腔内において口臭の原因となりやすいものに「舌」があります。この舌は、口臭の原因となり得るだけでなく、健康のバロメーターとしての役割も果たすことがあります。

健康な舌とは

舌の状態を健康のバロメーターとして活用する上で、まずは健康な舌とは何なのかを知っておく必要がありますよね。健康な舌とは、程よく赤みを帯びていて、舌乳頭などもきちんと確認できる状態を指します。ちなみに舌乳頭には、味を感じ取るための味覚が存在しています。

ツルツルな舌には要注意

舌の表面がツルツルになっていると、何となく清潔な印象を受けてしまいますが、それは間違いです。本来、舌には舌乳頭が存在していますので、ツルツルな状態にはなりません。ツルツルな状態になる原因としては、舌乳頭が消失していたり、貧血などの副作用が出ていたりしていることが挙げられますので、病的な状態と捉えましょう。

舌が白い

健康な舌は、程よく赤みを帯びていますので、白い舌は何らかの異常が生じている証拠です。こういったケースでは、舌苔(ぜったい)が舌の表面にたまっていることが多いです。舌苔の成分はプラークとほぼ同じですので、口臭の原因となります。また、そこで繁殖した細菌が喉の奥へと押し込まれると、風邪などの病気を引き起こす原因となりますので注意しましょう。

舌が赤い

舌が著しく赤い場合は、舌に炎症などの異変が生じていると考えましょう。舌に炎症が生じる原因としては、細菌感染がまず考えられます。それから意外に多いのが、口臭対策で舌をゴシゴシと強く磨く習慣のある人です。舌はとてもデリケートな組織ですので、歯ブラシで強くゴシゴシと磨いてしまうと、組織を損傷することとなります。その結果、炎症が生じるだけでなく、傷の中で細菌感染が起こり、さらに口臭を強めることにもなりますので、舌のブラッシングには要注意です。そうしたトラブルを防ぐためには、市販の舌ブラシを活用しましょう。

まとめ

このように、舌の色や性状を確認することで、健康状態を評価することができます。もちろん、口臭発生の有無についても調べることができますので、毎日鏡で舌の状態を観察することをお勧めします。舌は容易に観察することができるため、いつでもどこでも手軽に行えます。