口臭の原因は、必ずしも口の中にあるわけではありません。内科的疾患のように、全身の異常が口臭として現れることもあるのです。ここではそんな口臭と関わりの深い内科的疾患について、詳しく解説します。

糖尿病

インスリンの働きや分泌量が異常になる

糖尿病とは、インスリンの作用に異常が現れる病気で、主に食生活の乱れが原因で発症します。インスリンは血糖値を正常に保つ上で重要な役割を果たしているホルモンですので、糖尿病にかかると慢性的な高血糖となります。

糖ではなく脂肪をエネルギー源にする

糖尿病によって糖分が血液から組織へと移動しにくくなると、私たちの体は脂肪をエネルギー源とするようになります。つまり、脂肪の分解が頻繁に起こるようになるのです。この時、分解産物としてケトン体と呼ばれるものが生じ、アセトン臭という独特の臭気を体から発するようになります。これが糖尿病によって口臭が発生するメカニズムです。

胃炎や胃潰瘍

ピロリ菌が胃に炎症を引き起こす

胃炎や胃潰瘍、それから胃がんといった病気の背景には、ピロリ菌への感染が潜んでいることが多いです。ピロリ菌が胃に感染し、炎症を引き起こすことで胃に関する病気を発症させているからです。

ピロリ菌はアンモニアを産生する

ピロリ菌は、強力な胃酸がある環境で生き残るために、自分自身をアルカリ性の物質で守ろうとします。その時産生されるのがアンモニアです。このアンモニアが食道を通って口腔まで上昇することで、アンモニア臭を含んだ呼気が発せられます。これが胃炎や胃潰瘍による口臭の原因です。

尿毒症

腎機能低下に伴う弊害

腎臓というのは、血液をろ過することで、老廃物や有毒な物質を尿として排泄する臓器です。その腎機能が低下すると、本来排泄されるべき物質がろ過されることなく、いつまで経っても血液中や組織中に残存することとなります。

血液中のアンモニアが口臭として現れる

血液中や組織中に残存したアンモニアなどの老廃物は、やがて口臭として体外に漏れ出ることがあります。そうして生じる口臭が尿毒症によるアンモニア臭です。尿毒症による口臭は、息が臭いというだけでなく、全身の健康に大きな悪影響を及ぼしますので早急な治療を要します。

まとめ

糖尿病や胃潰瘍など、意外に身近な病気でも口臭の原因となることがあります。それぞれ独特な臭気を発するので、口腔疾患由来の口臭とは見分けがつきやすいという特徴が認められます。