皆さんは緊張した際に強い口臭を感じたことはありませんか?人前で発表する時や試験などの結果を待っている時など、私たちの体には強いストレスがかかっています。そんな時に生じる口臭をストレス性口臭と呼んでいます。ここでは、ストレス性口臭が発生するメカニズムについて詳しく解説します。
ストレス性口臭とは
ストレス性口臭とは、文字通りストレスが原因となって発生する口臭です。極度に強いストレスがかかったり、長時間にわたるストレス環境に晒されたりすると、私たちの口からは口臭を発生するようになるのです。
なぜストレスが原因となるのか?
ストレスがかかると、私たちの体は活動的な方向へとスイッチが入ります。具体的には交感神経が活性化されますので、心拍数が上がったり、手足から汗がにじみ出てきたりします。それに加えて、唾液の分泌量が減少するというのも、交感神経の働きのひとつです。
唾液分泌量の減少が主な原因
ストレス性口臭の主な原因は、唾液の分泌量が減少することです。ストレスがかかっている間は、交感神経が優位になっていますので、口腔内はカラカラになります。その結果、口腔乾燥を引き起こすのです。
口腔乾燥が細菌の増殖を促す
口腔内が乾燥すると、もともと存在している口腔内細菌の活動が活発化します。口臭の多くはこれら細菌によって生じていますので、ストレスがかかるほど口臭も強まるのです。
口か乾燥するとなぜ細菌が増えるのか?
口が乾燥するとなぜ口腔内細菌の増殖が起こるのか、というひとつの疑問が生じます。何となくイメージとしては、湿った環境の方が病原体の増殖が起こりそうなものですよね。けれども口腔内においては、逆だといえます。なぜなら、唾液というのは単なる水分ではないからです。
唾液の驚くべき作用
唾液というのは無色透明で、一見すると単なる水のように見えますが、実は沢山の機能を備えた液体なのです。具体的には、抗菌作用や殺菌作用など、細菌に対して抵抗する機能をいくつか兼ね備えているのです。もしもこれがストレスによって減少したらどうなるでしょうか?細菌が活用しやすい環境が整いますよね。
まとめ
ストレスは唾液の分泌を低下させることによって口臭の原因となります。ストレスが強ければ強いほど、交感神経の活動の高まるため、口臭もきつくなるといえるでしょう。それだけに、口臭を防止したい人は、ストレスをコントロールすることが重要といえます。