普段から服用している薬がある場合、もしかしたら口臭の原因となっているかもしれません。一般的に飲まれている薬でも、意外に口臭を引き起こす作用が認められるものも少なくないからです。ここではそんな薬と口臭の関係について詳しく解説します。

口臭と関連のある薬の種類

口臭の発生と関連のある薬は、主に唾液分泌を抑制する作用が認められるものが挙げられます。具体的には、精神疾患に使用される抗精神病薬、高血圧の治療に使用される降圧薬、それから尿の排泄を促す利尿薬などが該当します。これらを常飲している人は、唾液分泌の抑制という症状が現れることがあります。

薬に対する感受性は人それぞれ

上述したような薬剤には、主作用もしくは副作用として唾液分泌の抑制が認められますが、その効果は人それぞれです。極端に唾液分泌が低下する人もいれば、それほど大きな低下がみられない人もいるからです。特に副作用として唾液分泌の低下が認められる薬剤に関しては、個人差が大きいといえます。

服用を止めた方が良いのか?

常飲している薬剤が原因で口臭が発生している場合、まず思い浮かぶのが服用の停止ですね。薬を飲むことを止めることによって、抑制されていた唾液の分泌が正常に戻りますので、口臭の発生も抑制されます。けれども、気を付けなければならないのは、常飲している薬剤の主作用です。そもそも体に何らかの異常があるからこそ服用している薬ですので、無闇に止めてしまうのは弊害が大きすぎます。そこで必要となるのが主治医の意見です。

主治医に相談する

口臭というのは、人によって捉え方や感じ方が大きく異なります。それほど気にしない人もいえれば、その他の病気と同じくらい負担に感じる人もいます。それだけに、単なる薬の副作用と割り切ることも難しいので、まずは薬を処方している主治医に相談しましょう。今現在、服用している薬を断つことは難しいかもしれませんが、唾液分泌を抑制するような副作用が少ない薬剤への変更を検討してくれるかもしれません。あるいは、薬剤によって抑制されている唾液分泌を、別の形で補う方法を提案してくれるかもしれません。

まとめ

降圧薬や利尿薬などは、一般的な病気でも処方される薬剤ですので、薬剤による口臭というのは多くの患者さんに起こり得る副作用といえます。それだけに医療機関側も様々な対処法を用意していますので、気になる方はまず主治医にご相談ください。