皆さんは、極端にお腹が減った時やダイエット中などで口臭がきつくなった経験はありませんか?空腹と口臭というのは、一見すると何ら関係のないことのように思えますが、実は関連があります。ここでは空腹時やダイエット中に、口臭が発生するメカニズムを詳しく解説します。

空腹時は糖分が不足する

空腹時やダイエット中には、まず糖分が不足します。糖分は私たちの体を動かす重要なエネルギー源ですので、これが不足すると体には色々な現象が起こります。そのひとつが脂肪の燃焼です。

脂肪を燃焼すると副産物ができる

脂肪分をエネルギー源として燃焼すると、副産物としてケトン体と呼ばれる物質が生じます。このケトン体からは「アセトン臭」という独特な臭気が発せられるため、一般的には「ダイエット臭」と呼ばれることもあります。

ダイエット臭が呼気として発せられる

脂肪燃焼の副産物としてケトン体は、血中を巡りながらその一部が呼気として口腔から発せられます。これが空腹時やダイエット中に生じる口臭の正体です。ちなみにアセトン臭とは、甘酸っぱい香りがします。

ダイエットにおける脂肪燃焼はメリット?デメリット?

食事を制限して、体に蓄積した脂肪を燃焼できるのであれば、ダイエットは成功していますよね。ですから、ダイエットによってケトン体が生じることは必ずしも悪いことではありません。けれども、それによって口臭に悩まされるのも辛いですよね。そこでお勧めなのが、筋トレを並行したダイエットです。単に食事制限だけをしていると、ダイエット臭に悩まされますが、筋トレを同時に行っていくことで、ケトン体を分解することが可能となり、口臭の改善を期待できます。

ストレスによる唾液分泌量の減少

ダイエット中の方ならすぐにイメージできるかと思いますが、食事制限するというのは非常にストレスのたまる行為です。食べたいものが食べられないだけでなく、食べる量も減らしますから、慢性的に空腹感を感じることとなります。そうした強いストレスがかかった状態だと、唾液の分泌量が低下します。唾液というのはそもそもリラックスした状態や食事をしている最中になどに分泌が促される物質なので、ストレス環境下では抑制する方向へと働きます。

まとめ

このように、空腹時やダイエット中は、脂肪燃焼によるケトン体の産生によって口臭が生じやすくなります。また、口腔乾燥も招きやすくなるため、口臭との関連はかなり深いものといえるでしょう。