「もしかしたら臭っているかも?」という不安を日常的に感じている人は意外に多いものです。スメハラという言葉が作られるくらい、口臭は他人に対して不快感を与えるものです。そんな口臭には、誰にでも存在する生理的口臭というものが含まれますが、そもそも生理的な口臭といっても日常的に感じるのは幻覚なのでしょうか。そんな疑問について詳しく解説します。

生理的口臭とは

生理的口臭とは、虫歯や歯周病といった具体的な病気が背景にあるのではなく、誰にでも起こる正常な生理現象を指します。ではなぜ、病気のような直接的な原因がないにも関わらず、口臭が発生するのでしょうか。

生理的口臭の原因とは?

生理的口臭の原因は、主に唾液分泌量の減少です。私たちの体は1日の生活の中で、唾液の分泌量が大きく変動します。眠っている時は唾液の分泌量が減りますし、食事をしている時は唾液の分泌量が増えます。このように、健康な人でも1日の中で唾液分泌量が上下すると同時に、生理的口臭の発生も変動するのです。

生理的口臭は常に発生している

どの程度の臭いまで、生理的口臭と捉えるかは人によって変わってきます。ただ、私たちの口腔内には常在菌というものが存在していますし、量の差はありますが、常に口臭は発生しているものとお考えください。そのため、常に生理的口臭を感じてしまうのは、幻覚ではありません。ただし、気にする必要のないレベルの口臭ですので、治療を検討したり、思い悩んだりする必要はないといえるでしょう。

考え過ぎると治療では治せない口臭症になり得る?

生理的口臭は、そもそも日常会話をしていても、相手が気づかないレベルの臭いです。なぜなら、誰にでも生じている臭いだからです。また、生理的口臭は完全になくすことができない臭いでもありますので、それについて悩み始めると、問題が解決することがなくなります。その結果、精神的に病んでしまい、口臭がないのにも関わらず病的口臭を訴えるようになる仮性口臭症や口臭恐怖症を発症することとなります。

まとめ

人間は、生命活動を営んでいる以上、生理的口臭から逃れることはできません。それを気にすることは、日常生活にも支障を来すようになりますので、できるだけ控えるようにしましょう。もちろん、生理的口臭に関する悩みを医療機関に相談することは大切です。生理的口臭に悩んでいる人に最も必要なのは、専門家のアドバイスといえるからです。