口臭症を厄介な病気にしている背景には、人は自分の口臭に気づきにくいという傾向が存在するからです。自分の口臭に気づきにくいので、相手に不快な思いをさせているかもわからない。逆に、口臭があるかどうかを自分で判断できないので、自分には口臭があるかもと、不安に陥ってしまう。ではなぜ人は、ひどい口臭にも気づきにくいのでしょうか。

人の嗅覚はとても敏感!

人間の嗅覚はとても敏感です。香水の香りや美味しいものの臭いを敏感に嗅ぎ取り、幸せな気持ちになります。ただ、どちらかというと私たちの嗅覚は、嫌な臭いを嗅ぎ分ける方が得意です。これは生物である以上、仕方のないことですね。毒などのカラダに有害な物質が体内に取り込まれないよう、センサーの役割を果たしているのが嗅覚だからです。そのため、基本的には新しい刺激に対しては、非常に敏感であるということを知っておいてください。

嗅覚は慣れるのも早い!

さて、嗅覚が優れたセンサーであり続けるためには、どういった特性を持っていたら良いでしょうか。それは順応性の高さです。身近にあって、カラダに害がないと判断できる臭いであれば、すぐに順応してしまうのが得策です。例えばそれは、口臭や体臭ですね。これらを日常的に、いちいち敏感に嗅ぎ取っていたら、他の臭いに対して対処することが困難となります。ですから、嗅覚というのは優秀なだけに、身近な臭いには鈍感になるという特性があるのです。

自分の口臭にはすぐ慣れる

順応性が高い私たちの嗅覚は、例え相手を不快にさせる口臭があったとしても、すぐに慣れてしまいます。なぜなら、自分には害がないからです。これがひどい口臭にも本人は気づかないという、一見すると不思議な現象を生んでいるのです。

相手の反応や具体的な指摘によって気づける

自分の口臭に気づくタイミングは、他人からの指摘があった時です。あるいは、言葉にはしないまでも、仕草や態度で口臭への不快感を示された時です。それだけに、口臭がある人は過剰な不安を覚えたり、大きなショックを受けたりするのです。そうした状況に陥らないためには、口臭外来を受診することが最良かと思います。

まとめ

口臭は自分自身の臭いであるため、もともと本人が気づきにくい傾向にあります。それだけに、客観的な検査を行ってくれる口臭外来への受診は、非常に有益な選択といえるでしょう。口臭外来では、当然ですが余計な感情を抜きにした診察を行ってくれます。