口臭は、体のどこかに何らかの異常があることを意味していますので、口臭症患者さん本人の問題であることは間違いありません。ただ、スメルハラスメントという言葉ができるくらい、周りの人にも迷惑をかけるものなので、患者さん本人だけの問題とも言い切れないのです。ですから、口臭ケアは大人のエチケットと考え、原因に応じた対策を講じていくことが大切といえます。

口臭の原因別対策法

虫歯

虫歯が原因の口臭は、言うまでもなく虫歯の治療を受けることが不可欠です。虫歯による口臭は、歯質に感染した虫歯菌がニオイの物質を産生したり、虫歯の穴に食べ物が詰まったりするなどして生じるものなので、一刻も早く虫歯の治療を受けましょう。また、虫歯治療が終わった後も、糖質の多い食事を控えたり、ブラッシングを徹底したりするなどの取り組みが必要です。

歯周病

歯周病が原因の口臭も、歯周病という原因疾患を取り除かなければ口臭の改善が見込めません。歯科医院で歯石の除去や正しいブラッシングを指導してもらうなどして、歯周病の症状を徐々に改善していきましょう。

唾液分泌の低下

唾液分泌の低下は、加齢によるところが大きいですが、唾液腺のマッサージや食事の際によく咀嚼するなどの取り組みで、ある程度改善することができます。

口呼吸

日本人の口臭の原因として意外に多いのが口呼吸です。口腔乾燥を招く口呼吸を鼻呼吸へと切り替えることで、ドライマウスを防ぎ、結果として口臭の発生も抑制できます。

食生活

タマネギやニラ、ニンニクといった口臭の原因となる食品は、できるだけ控えるにようにしましょう。毎日摂取する食品は、そのまま口臭として現れてきますので、口臭が気になる方は食生活から変えていく必要があります。

大人のエチケットとしての口臭ケア

本気で口臭対策を講じるとなると、いろいろな習慣まで改めなければならないため、途中で挫折してしまうケースも珍しくはありません。けれども、それが許されるのは子供だけです。口臭は周囲の人にも迷惑をかけるものですので、口臭ケアを大人のエチケットとして捉えることが大切です。

まとめ

このように、口臭対策は原因別に講じることで、その効果も高まります。口臭ケアを大人のエチケットとしてとらえ、毎日のオーラルケアの徹底や食生活の改善に努めていきましょう。そうすることで、自分自身の健康増進につながることも間違いありません。